衣浦港清港会は、昭和42年に衣浦港の環境衛生と船舶の航行安全等に寄与するため、愛知県をはじめ、近隣5市3町(半田市、碧南市、高浜市、刈谷市、西尾市、武豊町、東浦町、美浜町)および臨海部に立地している各企業で構成し、非営利団体として設立しました。
主な活動は、愛知県から無償貸与された清掃船「せいかい」を稼働して、衣浦港海域の浮遊ゴミを回収し、海面の清浄に日々努めております。
衣浦港海域は、高度経済成長期以降、急速に開発が進められ多くの企業が立地し、この地域の産業を支えておりますが、一方、臨海部開発に伴い出入の激しい地形が形成され、河川から流入する浮遊ゴミがこの海域に滞留しやすいことから、昭和40年代には大変汚れた海になってしまいました。
衣浦清港会では、多くの方のご支援を受け、半世紀にわたり、この浮遊ゴミに対して清掃船による作業を行い、衣浦港をゴミのない清浄な環境に努めてまいりました。
また、平成28年3月には、愛知県により老朽化した清掃船を新造し、東海・東南海・南海地震の際の防災船として能力を発揮できるようになりました。
これからも私どもは、衣浦港の浮遊ゴミ除去と環境美化の啓蒙活動に努めてまいりますので、皆様方のご支援とご理解を賜りたいと存じますので、よろしくお願い致します。
海上清掃船「せいかい」の紹介
清掃船「せいかい」は、衣浦港の海面に浮遊するゴミや流木の清掃・回収を行うことにより、船舶の航行安全を確保するとともに、良好な景観及び環境の保全を目的として愛知県が建造し、県及び5市3町と各企業の賛同を得て、衣浦清港会へ業務委託をして運航しております。
平成28年に建造後25年が経過し駆逐化したことから新たな清掃船「せいかい」を建造いたしました。
ゴミ収集方法
「せいかい」は双胴船となっており、双胴間に設けたディスフローター(水車)を回して、海面の表層に水流を発生させます。
この水流に塵芥を乗せて、船体後方にある集塵カゴ(集塵コンテナ)を半水没させて塵芥を回収し、そのまま船で陸揚げ場所まで運搬します。
塵芥の陸揚げはクレーンで塵芥カゴを吊上げて行います。
塵芥回収処理の流れ
1.潮流、風などにより岸壁角に浮遊物は溜まりやすくなっています。
2.ディスフローターで水流を作り、前面より浮遊物を回収し、後ろのカゴへ入れます。
3.カゴの中が一杯になったらゴミを陸にあげます。
4.カゴをクレーンで吊り上げます。
5.トラックの荷台にゴミを移します。
6.碧南市・半田市の焼却場へ搬送します。